ダンサーにとってリズム感は必要不可欠です。そのため多くのダンススクールでは、リズム感を鍛えるためにリズムトレーニングを導入しています。
とはいえ、ダンス初心者のなかには「リズムトレーニングについてよくわからない」と不安に思っている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、ダンスのリズムトレーニングの特徴やリズムトレーニングで得られる効果、リズムの取り方やリズム感を鍛えるトレーニングを紹介します。
ダンスのリズムトレーニングとは?
リズムトレーニングとは、リズム感を高めてダンスパフォーマンスを向上させるトレーニング法です。
リズムトレーニングでは、以下のような練習が行われています。
- リズムを取りながら体を動かす練習
- 音楽を聞いて一定のリズムをキープする練習
- ダンスの基本ステップの練習
リズムの取り方は、ダンスのジャンルや楽曲によって異なります。リズムトレーニングでは、すべてのダンスに共通する「アップ」や「ダウン」などのリズムを取るトレーニングを行うのが一般的です。
基本的なリズムの取り方をマスターしたら、ダンスのジャンルごとに求められるリズムトレーニングを行うとよいでしょう。
リズム感はリズムトレーニングによって鍛えられるものなので、ダンス初心者の方やリズム感に自信がない方でも安心してください。
ダンスのリズムトレーニングで得られる効果
ダンスのリズムトレーニングでは、どのような効果が期待できるのでしょうか。
結論から言うと、音楽を体で表現できるようになったり、効率良く体を動かせるようになったりします。リズム感を鍛えることで、ダンスパフォーマンスを高められるのがメリットです。
ここでは、ダンスのリズムトレーニングで得られる効果を詳しく紹介します。
音楽を体で表現できるようになる
リズムトレーニングでリズム感を鍛えると、音楽を体で表現できるようになります。ダンスは音楽があってこそ成り立つものなので、踊りと音楽は一心同体です。
しかし、リズム感がないと音楽が持つリズムをつかめず、体の動きと上手く合わせられません。
音楽を無視したダンスは「ダンス」ではなく、単なる「体操」になってしまいます。ダンスのパフォーマンスを高めるためには、リズムトレーニングでリズム感を鍛えて、音楽を再現する力を身につける必要があります。
効率良く体を動かせるようになる
リズム感を鍛えれば、効率良く体を動かせるようになります。そして、リズム感が備われば動きにメリハリがつき、ダンスはもちろん、運動全般によい影響を与えます。
普段、あまり意識していないかもしれませんが、人間の体の動作はリズムと関係しているのです。
例えば、歩いたり走ったりする単純な動作でも、体を一定のリズムで動かす必要があります。
ボールを蹴る・打つ・投げるなどの動作においても、タイミングを見計らう必要があるので、リズム感があると有利です。
ダンスのカウントの取り方
リズムの取り方をマスターするためには、まずはダンスのカウントを理解しておく必要があります。
以下は、代表的なダンスのカウントの取り方です。
ダンスのカウントの取り方 | 詳細 |
ワンエイト | 1、2、3、4、5、6、7、8の8拍。1小節4カウント、2小節を1括りにした8カウントを「ワンエイト」と呼ぶ。 |
オンカウントエンドカウント | 1、2、3、4、5、6、7、8の数えやすい部分を表「オンカウント」、その間にある裏拍を「エンドカウント」と呼ぶ。 |
4ビート | 2、4、6、8の偶数カウント。ドラムの音に合わせて、ダンスの動きにキレを出すときやアクセントをつけたいときに使うカウント。 |
8ビート | オンカウント・エンドカウントを1拍ずつ数えるリズムの取り方。 |
16ビート | オンカウント・エンカウントの両方を数えるリズムの取り方。ワン エン ツー エン…とワンエイトを分割して16で音を取る。 アップテンポの曲は、16ビートが多い。 |
ダンスの基本的なリズムの取り方
ダンスのリズムの取り方には、大きく分けて以下の3つがあります。
- ダウン
- アップ
- 前ノリ・後ノリ
上記の3つは、さまざまなダンスジャンルで使えるリズムの取り方です。
ここでは、ダンスの基本的なリズムの取り方を詳しく紹介します。
ダウン
ダウンのリズムは、音楽に合わせて体を下に落とす動作です。ヒップホップやハウスダンスなどでよく使われています。
しかし、その他のダンスジャンルでも基礎となるリズムの取り方なので、確実にマスターしておきましょう。
体は力を入れすぎないように構え、腰掛けるようなイメージで行うとやりやすいです。
アップ
アップのリズムはダウンの逆で、リズムに合わせて体を起こす動作です。ダウンと動きが反対のため、慣れるまでリズムを取るのに少し苦戦するかもしれません。
わたしもダンス初心者のころ、アップでリズムをとることには苦労しました。
確実にダウンの動きを習得してから、アップに挑戦するとよいでしょう。アップは体幹を意識して、リラックスした状態で行うのがポイントです。
下の動画はリズムをアップで取る練習に最適です。わたしもこれを見ながら練習しました。初心者にはちょっと早いので、再生速度を落として練習しても良いでしょう。
前ノリ・後ノリ
前ノリ・後ノリとは、上で説明したアップとダウンと同じ意味です。
アップでリズムを取る=前ノリ
ダウンでリズムを取る=後ノリ
胸や腰、首などを前方方向に打ちつけるようなイメージでリズムを取る方法です。前ノリ・後ろノリも、体幹を意識してリラックスした状態で行うのがコツです。
体がこわばっていると動きが固くなり、上手くリズムが取れません。また、上半身と下半身が連動しているイメージで行うようにしましょう。
前乗りの練習動画
後ノリの練習動画
【ダンス初心者でもできる】リズム感を鍛えるトレーニング
リズム感を鍛えるためには、練習あるのみです。
リズムトレーニングには、リズム感に自信がない方やダンス初心者の方でも簡単にできるものが多いので、安心してください。
ここでは、リズム感を鍛えるトレーニングを詳しく紹介します。
ゆっくりとしたテンポでリズムの取り方を練習する
最初から速いリズムで練習すると、挫折する原因になります。焦らずゆっくりとしたテンポでリズムの取り方を練習していきましょう。
慣れてきたら徐々にスピードアップするのもよいですが、どんな曲でも音を外さないようになるまでには、それなりの練習が必要です。
動きにメリハリをつけながら、リズムを取ると上達しやすいでしょう。
歩きながらリズムを取る
歩きながらリズムを取るのも、リズム感を鍛える有効なトレーニング方法です。
自分の歩くテンポに合った楽曲を選び、そのリズムで一定に歩けるようにしましょう。
音楽には大きく分けて、メロディー、コード、リズムの3つの要素があります。歩きながら繰り返し音楽を聞き続ければ、それぞれの違いがわかり、リズムを体得できるはずです。
リズム感はトレーニングで鍛えられる!
この記事では、ダンスのリズムトレーニングの特徴やリズムトレーニングで得られる効果、リズムの取り方やリズム感を鍛えるトレーニングを紹介しました。
リズムトレーニングは、リズム感を高めてダンスパフォーマンスを向上させるトレーニング法です。リズムの取り方はもちろん、体の動かし方や基本的なステップなどを習得できます。
リズム感を鍛えることで、音楽を体で表現できるようなったり、効率良く体を動かせるようになったりします。
リズムトレーニングでリズム感を高めて、ダンスをさらに磨いていきましょう。
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