ストリートダンスの中でも、ロックダンスは特に人気の高いダンスジャンルの1つです。プロのダンサーやアーティストなどが踊っている姿を見て、「真似してかっこよく踊りたい」と思っている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、ロックダンスの特徴や初心者が練習すべきロックダンスの基本技を紹介します。
初心者の方でもかっこよくロックダンスを踊りたいと思っている方は、最後まで読んで参考にしてください。
ロックダンスはどんなダンス?
ロックダンスは、1970年代に誕生したストリートダンスです。今や人気のダンスジャンルとして認知されていますが、そもそもどのような特徴があるダンスなのでしょうか。
ここでは、ロックダンスの特徴や歴史、ロックダンスに合う音楽を詳しく紹介します。
これからロックダンスを始めたい方やロックダンス初心者の方は、ぜひ参考にしてください。
突然止まる動きが特徴
ロックダンスの「LOCK(ロック)」は、鍵をかける動作を意味します。別名「LOCKIN’(ロッキン)」とも呼ばれます。
ジャンプやステップなどの激しい動きから一転して、鍵をかけるように静止するスタイルがロックダンスの特徴です。
ロックダンスは音楽のリズムに合わせて、体全体の筋肉をコントロールして踊ります。「動」と「静」の動きを使い分けることで、かっこよく踊れるようになるでしょう。
ロックダンスの歴史
先述のとおり、ロックダンスは1970年代に誕生したストリートダンスです。
「Don Campbell(ドン・キャンベル)」というダンサーが、ストリートダンスの生みの親といわれています。
当時のアメリカでは、ニワトリが面白おかしく踊っているかのような「ファンキーチキン」というダンスが流行っていました。しかし、Don Campbellは上手く「ファンキーチキン」を踊ることができませんでした。
彼のまるで「鍵をかけているような」カチカチに固まった動きを、周りの人々が「ロックダンス」と呼ぶようになったのが由来だといわれています。
ロックダンスでは1970年代のファンク・ディスコ音楽が使われる
ロックダンスは、その名前から「ROCK(ロック)」に合わせて踊るダンスジャンルだと勘違いされやすいですが、そうではありません。
ロックダンスで使用される音楽は、1970年代に流行っていたファンクやディスコ、ソウル・ミュージックなどが多いです。
最近では、エレクトロ音楽やR&B、ハウスミュージックなどを使って踊るダンサーもいます。
ロックダンスの基礎となる動き【アップリズムとアイソレーション】
ロックダンスは、オンカウントで上に向かってリズムをとる「アップ」のリズムがベースとなります。
アップリズムに慣れるまで難しく感じるかもしれませんが、反復練習をして習得しましょう。アップリズムができていないと、ロックダンスをかっこよく踊れません。
また、ロックダンスでは体の一部分を動かす「アイソレーション」が重要です。
首や胸、腰などを前後左右に動かせるようになると、ダンスの動きに変化がでて上手に見えます。
初心者が練習すべきロックダンスの基本技8選
ロックダンスの動きは簡単に見えるかもしれませんが、形になるまでは意外と時間がかかります。動き1つにしても基礎ができていないと、かっこよく踊ることができません。
ここでは、初心者が練習すべきロックダンスの基本技を8選紹介します。
LOCK(ロック)
「LOCK」は体の前で腕を静止させる技です。鍵をかけるように体を止める動作から、ロックダンスの名前の由来にもなっています。
激しい動きの合間にロックを入れると、緩急がつけられてかっこよく踊れるでしょう。
「LOCK」のやり方とコツは、以下のとおりです。

【LOCKのやり方】
- 両足に体重をかけて、両肘を伸ばす
- 片足に体重をかけて、しっかりと両肘を曲げて鋭角をつくる
- 1~2を反対側も同様にやる
【LOCKのコツ】
下半身も意識しながら、腰を入れてロックしましょう。胸を内へ入れるようにロックするのがポイントです。
TWIRL(トゥエル)
「TWIRL」は、手を耳元で巻くような技です。ロックダンスの基本となる動きで、さまざまな技や振付などで使われます。「TWIRL」を完璧に習得することで、ほかの技もかっこよくきまります。

「TWIRL」のやり方とコツは、以下のとおりです。
【TWIRLのやり方】
- 体のラインにそって手を上げる
- 肩の位置まで肘が上がったら、手首を肩より上へ上げる
- 耳元で手首を後ろへ返したら前へ返し戻す
- そのまま手を下げる
- 1~4を反対側も同様にやる
【TWIRLのコツ】
手首を返す時は、手首がリラックスした状態でバウンスさせるのがポイントです。手を下す時は、上げたときと同じ軌道で戻しましょう。
POINT(ポイント)
「POINT」は、腕を伸ばして指を差す技です。オンカウントのポージングとしてよく使われます。
一見簡単そうな動きですが、ただ指を差すだけではなく、動きにメリハリをつけるとかっこよく踊れるでしょう。
「POINT」のやり方とコツは、以下のとおりです。
【POINTのやり方】
- 肩の位置まで肘を引き上げる
- 肩の高さに肘がきたら、指さしの形にして肘を伸ばす
- 肘をたたんで戻す
- 1~3を反対側も同様にやる
【POINTのコツ】
腕を戻す時は、出したときと同じ軌道を意識しましょう。肩のラインから腕を出すようにすると、かっこよくきまります。
また、指を差していない方の腕は、ブラブラせずしっかり固定するのがポイントです。
PACING (ペイシング)
「PACING」は、拳を体の横に出してパンチを打つような技です。手首を使って、リズムをとる際にも使われます。
日本での別名は、「DRUM (ドラム)」です。お金を支払う時の手の動きに似ていることから、ペイシングと呼ばれるようになりました。
「PACING」のやり方とコツは、以下のとおりです。

【PACINGのやり方】
- 肘を肩の位置まで上げて横に出す
- ドアをノックするようなイメージで手首をバウンスさせる
- 腕を出した軌道にそって腕を戻す
【PACINGのコツ】
手に卵を持つようなイメージで、手首に力を入れずバウンスさせましょう。
GIVIN’ FIVE(ギビングファイブ)
「GIVIN’ FIVE」は、手のひらの先を使って両手でクラップをする技です。アメリカ人同士が、あいさつする際にするハイタッチの動きから生まれました。

「GIVIN’ FIVE」のやり方とコツは、以下のとおりです。
【GIVIN’ FIVEのやり方】
- 片方の手のひらを出す
- もう片方の手のひらで出ている手のひらをたたく
【GIVIN’ FIVEのコツ】
手のひらをたたく時は、手首を返してロックするのがポイントです。エンカウントを意識して、手をたたくとかっこよくきまります。
KICK WALK(キック・ウォーク)
「KICK WALK」は、キックをしながらステップを踏む技です。別名、「PIMP WALK(ピンプウォーク)」とも呼ばれます。ロックダンスでよく使われるステップ技の1つです。

「KICK WALK」のやり方とコツは、以下のとおりです。
【KICK WALKのやり方】
- 左膝を上げる
- 上げた膝を伸ばすように前に蹴りだす
- 足を入れ替えて右膝を上げる
- 右足を下げて足が床につく際に両足をガニ股に開く
【KICK WALKのコツ】
跳ねるリズムを意識しましょう。上半身はリラックスした状態で、リズムをとるのがポイントです。
SKEETER RABBIT(スキーター・ラビット)
「SKEETER RABBIT」は、ロックダンスの足のステップです。足を前に蹴り出して動くステップで、躍動感を演出できます。

「SKEETER RABBIT」のやり方とコツは、以下のとおりです。
【SKEETER RABBITのやり方】
- 片膝を上げる
- 上げた足を前に出して蹴る
- 上げた足を戻してそろえる
- 戻した足を前に1歩踏み込む
- ホップして踏んだ足の膝を上げる
- 上げた足の膝を伸ばしてキックする
- キックした足を着地する
- もう片方の足を踏み直して着地する
【SKEETER RABBITのコツ】
膝下をリラックスした状態で足を蹴り出しましょう。前後に体重をシフトするのがポイントです。
WHICH AWAY(ウイッチ・アウェイ)
「WHICH AWAY」は上下に跳みながら、かかとを巻くイメージで足を振り下ろす技です。その動きから「右・左どちらに行くの?」を意味する英語から名づけられました。

「WHICH AWAY」のやり方とコツは、以下のとおりです。
【WHICH AWAYのやり方】
- トウェルを巻く
- 巻いた手でハンマーのように叩く動作をする
- 手の動きと同時に片膝を上げる
- 上げた膝を真下に下ろす
- 右足に移行して膝を返す
- 1~5を繰り返す
【WHICH AWAYのコツ】
かかとから巻くようなイメージで足を動かしましょう。上半身は頭とヘソに重心を意識するのがポイントです。
基本技をマスターしてロックダンスをかっこよく踊ろう!
この記事では、ロックダンスの特徴や初心者が練習すべきロックダンスの基本技を紹介しました。
ロックダンスは、ジャンプやステップなどの激しい動きから一転して、鍵をロックするように静止するスタイルが特徴です。「動」と「静」をかけ合わせることで、ロックダンスはかっこよく踊れます。
またロックダンスは、さまざまな技を組み合わせて踊るため基礎固めが重要です。
かっこよくロックダンスを踊るためには、まず基本技をマスターしましょう。


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